はじめに
下記にて、ケフィアのレシピや観察記録を紹介しました。
ここでは、レシピや観察記録に書ききれなかったものも含め、
ケフィアに関するいろいろな情報をQ&A形式で紹介します。
なお、あくまで私(アマチュア)が知っている範囲の情報です。参考情報の1つとしてご覧ください。
Q&A
① 準備編
- Qケフィアとヨーグルトは何が違うの?
- A
どちらも牛乳を原料としていますが、発酵に使う菌の種類や味わいなどに違いがあります。
ヨーグルト ケフィア 関わる微生物 乳酸菌 乳酸菌・酵母・酢酸菌 微生物の種類 1~3種類 数種類~数十種類 形状 固形 伝統的には液状、固形も存在 風味 一般的に酸味がある 比較的まろやかだが複雑
発酵を進めると強い酸味発酵温度 40℃~45℃ 20℃~30℃ 植え継ぎ ※ 数回程度 グレインを使えば半永久的
粉末の場合は数回※植え継ぎ:ヨーグルトやケフィアなどを継続して増やすために、一部を種として新しい培地(牛乳)に移すこと
- Qケフィアグレインって何?
- A
ひとことで言うと、種菌です。
グレイン(grain)とは、英語で「粒」「穀物」といった意味があります。
ケフィアグレイン。1種の菌ではなく、複数の菌の集合体 複数の菌が集まった集合体で、伝統的にはこのケフィアグレインとミルクで作ったものをケフィアと呼びます。
グレインは、適切に扱えば繰り返し使い続けることができます。日本では食品衛生法の制約上、生のグレインを取り扱うのが難しく、粉末状のケフィアの素がポピュラーです。
ただし、グレインとは性質が大きく異なります。(別QA参照)
- Qケフィアグレインはどうやって手に入れる?
- A
日本でも1社だけ市販で売っていますが、高いしとても小さくて(約4000円で1g)序盤は扱いづらそうなのでおすすめはしません。
ケフィアを譲ってくれそうな知人がいない限り、フリマサイトで手に入れるのが残された手段です。
フリマサイトで購入する際の注意点などは、レシピのページをご覧ください。
【レシピ#07】ケフィアコーカサス地方の伝統発酵食品「ケフィア」のレシピ。ヨーグルトに似るが、微生物の種類が豊富かつまろやかで複雑な味わい。植え継ぎで半永久的に作ることが可能
- Q粉末状のケフィアの素を使っても大丈夫?
- A
粉末を使うのも選択肢の一つではあります。グレインと違い、こちらは日本でも何種類か売られています。
ただ、グレインとは性質が大きく異なることは留意しましょう。
具体的には、多くの場合粉末はグレインと比べて菌種が少なく、植え継ぎ回数も限られています。一方で、グレインよりも手に入れやすいですし、ずっとお世話する前提ではないのでお試し感覚でケフィアを作れます。
グレインと粉末のそれぞれの特徴を踏まえて選ぶのが良いです。
- Q牛乳は成分無調整でないといけない?
- A
一般的には成分無調整が推奨されています。
低脂肪乳や無脂肪乳は、うまくケフィアが固形化しなかったり、味が物足りなかったりします。ただし、低脂肪乳や無脂肪乳で作っても食べられはします。
脂肪分が気になる方は、これらの牛乳で作っても良いとは思います。
- Q牛乳は低温殺菌でないといけない?
- A
一般的には低温殺菌が推奨されていますし、私も低温殺菌がいいと思います。
高温殺菌と比較して仕上がりがなめらかになります。しかし、高温殺菌でもきちんとケフィアはできます。
科学的には、牛乳の一部たんぱく質は80℃以上の熱で変性するらしいです。
通常飲む分にはさしたる影響はないと思いますが、微生物的には勝手が違って発酵に影響が出るようです。
- Q豆乳やヤギミルクも使える?
- A
- Q器具は金属製を避けた方がいい?
- A
これはケフィアを作っている人たちの間でも意見が分かれます。
金属製の容器・スプーンの使用はすべて避けるべきという意見もあります。
おそらく、酸性のケフィアが金属を腐食することを懸念してのことです。一方で、私個人の見解としては、耐酸性のあるステンレス製なら使っても問題ないと思います。
ヨーグルト(通常はケフィアより酸性度が高い)を扱う際はふつうに金属製の道具を使っている一方で、ケフィアで使っていけない理由はないと思ったからです。気になる方は木製やガラス製の器具を使いましょう。
- Q保存容器はプラスチックでもいい?
- A
プラスチック容器でも保存できますが、おすすめしません。
プラスチックは目に見えない細かい傷がつきやすく、そこに雑菌が繁殖するリスクがあるからです。
できれば傷がつきにくく、熱湯消毒しやすいガラス製ビンなどがおすすめです。
私が使っている容器。詳細はこちら
② 管理編
- Q毎日牛乳を入れ替えないといけない?
- A
基本的に、ケフィアは毎日牛乳を入れ替える必要があります。
つまり、ケフィアが毎日できあがります。ただし、少しくらいなら2~3日放っておいたり、冷蔵庫に入れても問題ありません。
微生物はそこまでヤワではないので安心してください。私の実際の記録は以下をご覧ください。
【観察記録#07】ケフィアケフィアが完成するまでの観察記録と、完成してからの保存記録。保存の過程における様々な工夫の様子も紹介なお、朝ごはんに食べたり、夕食後に食べたりするのを習慣づければ、
ケフィアを毎日食べ続けること自体はそこまで辛くありません。
- Qケフィアが固まらない。
- A
- Q気温の対策をしてもケフィアが固まらない。
- A
グレインの発酵力が弱いのかもしれません。
グレインの保存状態や保存期間によって、コンディションに差が出ます。立ち上げ時期の場合、根気強く半日~1日おきに牛乳を入れ替えて様子を見ましょう。
低脂肪・無脂肪や高温殺菌の牛乳を使用している場合、成分無調整で低温殺菌の牛乳を使ってみましょう。なお、グレインも生き物なので、不明な理由で死んでしまうこともあります。
どうやってもうまく作れない場合、新たにグレインを手に入れて作り直す方がいいです。
- Qケフィアが固形部分と液体部分に分離した。
- A
固形部分も、液体部分も、問題なく食べられます。
これらは名前がついており、それぞれ以下のとおりです。- 固形部分:カード(凝乳)。チーズのように濃厚な食感・味
- 液体部分:ホエー(乳清)。さっぱりして低脂肪・栄養価◎
ヨーグルトも、放っておくとカードとホエーに分離することがあります。

私はいつもカードとホエーに分離するまで発酵させています 本来ケフィアはとろみがついた液体の状態で飲むようで、
カードとホエーに分離しているのは発酵が進みすぎた状態とも言えます。ただ、分離した状態でもおいしく食べられます(別QA参照)。酸味もそんなにありません。
また、グレインが弱ることもなさそうです(あくまで私の環境では、ですが)。
- Qグレインは洗った方がいい?
- A
- Q容器は洗った方がいい?
- A
グレインと同様に、洗っても問題ないですが、毎日洗うのはお勧めしません。
容器に付着した牛乳も、発酵の補助剤として役に立っています。
水洗いでも、洗剤を使って洗っても問題ありません。
なお、グレインと容器を同時に洗うのは避けた方がいいです。
発酵の速度が遅くなります。
- Qケフィアから酢のような臭いがする。
- A
- Qケフィアから腐った臭いがする。
- A
- Qグレインから粘り気が出てきた。
- A
腐臭がしている場合は、廃棄してください。
その粘り気は有害菌が生成する粘り気です。いつも通りの香りだけどグレインが粘液をまとっている場合は、特段問題はありません。
後者の場合、粘り気の正体はケフィランといって、グレインを構成する微生物が生成する多糖類です。

ケフィランに害はないですが、過剰に分泌されている場合はグレインにストレスがかかっているサインの可能性があります。
原因と対策としては下記が挙げられます。- グレインに対して牛乳が少なすぎる
⇒ 牛乳を増やすか、グレインを取り分けて別途保存する(保存方法は別QAを参照) - ケフィア保管場所の温度変化が激しすぎる
⇒ キッチン下などの気温変化が起こりにくい場所に移す
【知識#03】都市型発酵のすすめ少量・小スペースで発酵を楽しむための「都市型発酵」のすすめ。場所、道具、発酵サイクルの観点から、都市型発酵を成功させるためのポイントを解説
- グレインに対して牛乳が少なすぎる
- Qグレインが増えてきたらどうすればいい?
- A
- Qグレインを冷蔵保存したい。
- A
グレインが増えてきたので一部を保存したい、あるいは何日か家を空けるのでケフィアづくりを一時止めたい、といった際は冷蔵保存が有効です。
グレイン全体が完全に浸かる量(200ml~)の牛乳に入れ、冷蔵庫で保存します。
牛乳が悪くなるので、1~2週間に一度くらいは牛乳を入れ替えましょう。なお、あまりに長期間(数か月以上)冷蔵保存すると、常温に戻した時にうまく発酵しない可能性が高くなるかもしれません。
私も現在進行形で冷蔵保存をしているので、数か月経ったものでも発酵するか今度試してみます。
- Qグレインを乾燥保存 / 冷凍保存したい。
- A
私はまだ試していないのですが、グレインを乾燥保存・冷凍保存することも可能らしいです。
日本語のサイトできれいにまとまっているものを見つけられなかったので、英語の下記サイトをご紹介します。
ブラウザの翻訳機能などで読んでみてください。How to freeze or dehydrate Kefir(ケフィアを冷凍or乾燥させる方法)
ざっくりまとめると以下のとおりです。
- 乾燥:浄水で洗った後、室温で乾燥(3~5日)。ジップロックに入れて涼しい場所に保存
- 冷凍:軽く乾燥(半日~1日)させ、お好みでミルクパウダーをはたく。ジップロックに入れて冷凍保存
どちらも12か月は保存可能とのことです。私も今度試してみようと思います。
③ 食事編
- Qケフィアの健康効果は?
- A
ある学術誌(World Journal of Experimental Medicine)に掲載された情報(英語)によれば、
「腸内環境の改善」「免疫系の調節」「代謝の改善」「抗菌・抗炎症」など、ケフィアには様々な健康増進作用があるようです。ヨーグルトと比較すると、ケフィアは発酵に様々な菌がかかわっています。
全容は解明されていませんが、多様な菌の働きによって上記の健康効果がもたらされているのでしょう。私もケフィアを摂るようになってから、少なくとも胃腸の調子は良くなった感覚があります。
- Qケフィアをおいしく食べるには?
- A
甘味をつけても、塩味をつけてもおいしく食べることができます。
あるいは、肉を漬けて柔らかくするなど、料理にも使えます。ケフィアの素(粉末状)を販売している会社がいろいろなレシピを紹介しているので、ご参照ください。
ケフィアレシピ | ケフラン私はハチミツとグラノーラをかけて食べたり、冷凍ブルーベリーを混ぜたりして食べています。
- Qケフィアを食べるとシュワシュワ・ピリピリ感がある。
- A
正常です。
ケフィアの発酵にかかわる微生物には、酵母が含まれます。
酵母は発酵時に二酸化炭素(炭酸ガス)を産生し、それがケフィア特有の爽やかなシュワシュワ・ピリピリ感の原因です。
- Qケフィアの液体部分(ホエー)は食べられる?
- A
ケフィアの発酵が進むと、ケフィアは固形部分(カード)と液体部分(ホエー)に分離します。(別QA参照)
このうちホエーはなんとなく食用でない雰囲気もありますが、問題なく食べられます。
低脂肪な一方、ビタミンなどの栄養が含まれているので、体にいいです。
- Qホエーをおいしく食べるには?
- A
- Qグレインは食べられる?
- A
食べられます。とくに味はしません。
グレインが増えてしまって処理に困った場合は、ケフィアに混ぜて食べてしまいましょう。
- Q1日にどれくらい食べるのが適切?
- A
ケフィアの原料である牛乳は、それなりに脂質を含みます。
栄養が偏る恐れもあるため、摂りすぎには注意したほうがいいでしょう。
乳製品全体で1日200ml~300ml以内に収めた方が良いと思われます。
もっとも、食生活によっては他の食べ物を調節する方に力を注ぐ方がいいです。
牛乳をたくさん摂る代わりに、脂っこいものを控えるなど。
- Qケフィアに飽きてきた。
- A
なるべく、健康維持のためだと思って食べ続けましょう。
どうしても手放したい場合は周りの人にゆずるか、最後にグレインごと食べてしまいましょう。





コメント