レシピ

【レシピ#07】ケフィア

はじめに

ケフィアとは、牛乳をケフィアグレインという菌塊で発酵させたコーカサス地方発祥の発酵食品です。
コーカサス地方は有数の長寿地域ですが、複数の研究(例えばこちら(英語))でケフィアの健康効果が明らかになっています。

日本でも1990年代ごろにケフィアブームがあったらしく、当時はケフィアグレインを「ヨーグルトきのこ」と呼んでいたようです。

コーカサス地方
コーカサス地方はカスピ海と黒海に挟まれた山岳地帯
ケフィアグレイン
ケフィアグレイン。複数の菌の集合体であり、キノコではない。表面はぷにぷにしている

見た目も材料もヨーグルトとよく似ていますが、菌の種類や味わいなどに違いがあります。

※※ケフィアとヨーグルトの違い早見表※※(展開してご覧ください)
ヨーグルトケフィア
関わる微生物乳酸菌乳酸菌・酵母・酢酸菌
微生物の種類1~3種類数種類~数十種類
形状固形伝統的には液状、固形も存在
風味一般的に酸味がある比較的まろやかだが複雑
発酵を進めると強い酸味
発酵温度40℃~45℃20℃〜30℃
植え継ぎ ※数回程度グレインを使えば半永久的
粉末の場合は数回

※植え継ぎ:ヨーグルトやケフィアなどを継続して増やすために、一部を種として新しい培地(牛乳)に移すこと

どちらが優れているというのはないですが、私はケフィアの方が好きです。
風味が複雑(酵母の味わいも加わるから?)、かつ酸味が控えめだからです。

今回は、そんなケフィアグレインを用いたケフィアのレシピを紹介します。

Ⅰ. 材料

材料はとてもシンプルです。約150ml分のケフィアが出来上がります。
もちろん、植え継ぎをくり返せばより多くの量を作ることができます。

No.項目分量備考
1牛乳毎日50~150ml低温殺菌牛乳が望ましい
2ケフィアグレイン3~4g生でも乾燥状態でもOK
  • 気にしすぎる必要はないですが、熱でタンパク質が変性していない低温殺菌の牛乳がベストです。
    仕上がりも気持ち滑らかになります。
  • ケフィアづくりにあたって、最大の難所はケフィアグレインの入手です。
    周りに愛好家がいなければ、メルカリなどのフリマサイトで購入するのをおすすめします。
    定期的に出品している方がいるので、「ミルクケフィアグレイン」などで検索してみてください。
  • 妥協として、市販の粉末状のケフィアの素を使う選択肢もあります。
    ただし、多くの場合粉末はグレインと比べて菌種が少なく、植え継ぎ回数も限られます。
  • 粉末を利用する場合は、このレシピではなく販売元の紹介するレシピを確認してください。

ケフィアグレインに限らず、フリマサイト上で食品を購入する際は、
 ✓ 出品者が食品販売営業の届出をしていること
 ✓ 原材料などを適切に表示していること
を確認しましょう。詳細は下記もご覧ください。

【知識#02】自家製発酵のリスクと対策
自家製発酵食品にまつわるリスクとその対策を紹介健康面、物理面、法律面、情報面から考察

Ⅱ. 手順

何回かグレインを牛乳に”慣らす”工程を経ると、ケフィアが出来上がります。
作業時間は1日約10分、食べられるまでの発酵期間は約3日~1週間です。

  1. 使用する器具や容器は煮沸やアルコールでよく消毒しておく。
    また、材料は常温に戻しておく。
  2. 200ml程度のビンに、牛乳50mlとケフィアグレインを投入する。
  3. ビンを半日~1日ほど室温(20~27℃程度)に置く。
    フタはゆるくしめ、なるべく光に当たらないようにする。室温が低い場合、タオルやカイロで加温・保温する。
    タオルとカイロでビンをくるんでいる写真
  4. 牛乳にとろみがつき、生クリームのような香りがすることを確認したら、グレインを取り出す。
    ビン内の牛乳を捨て、新しい牛乳70mlと取り出したグレインを入れなおし、室温で半日~1日ほど置く。
  5. ④と同じ手順で新しい牛乳100mlとグレインを入れなおし、室温で半日~1日ほど置く。
    24時間以内に牛乳が安定して固まるようになるまで、これを繰り返す。
  6. 一度ビンを水で洗う。その後、新しい牛乳150mlとグレインを入れなおし、室温で半日~1日ほど置く。
  7. 牛乳にとろみがつくか、固形化したら完成。グレインを取り除き、残りの部分を食べる。
    以降、グレインの量に合わせて牛乳を調整しつつ毎日作る。
    ハチミツをかけたケフィアとホエー
  • 金属製の容器・スプーンの使用は避けるべきという意見もあります。おそらく、酸性のケフィアが金属を腐食することを懸念しているのでしょう。
    個人的な見解としては、少なくとも耐酸性のあるステンレス製なら問題ないと思います。
    気になる方は木製などの器具を使いましょう。私はステンレス製を使用しています。
  • 牛乳を常温に戻すのが面倒な場合は、電子レンジで500W・10~20秒ほど加熱すると手間を省けます。
  • グレインを取り出す際、茶こしなどがあると便利です。
  • 取り出すたびにグレインや容器を洗う必要はありません。特に最初の頃は発酵力が弱く、洗うとうまく発酵が進まない恐れがあります。
    どうしても気になる方は、浄水で軽く・優しく洗ってください。
  • 気温に左右されますが、管理を続けるにつれてグレインは徐々に増えます
    グレインの増加に合わせて牛乳の量を増やすか、知り合いに株分けする・食べる・一部を冷蔵保存するなどして調整しましょう。

Ⅲ. 結果

成功。
できあがるまでの観察記録は、以下の記事をご参照ください。

【観察記録#07】ケフィア
ケフィアが完成するまでの観察記録と、完成してからの保存記録。保存の過程における様々な工夫の様子も紹介

また、ケフィアに関するいろいろな疑問とその答えもまとめたので、必要に応じてご覧ください。

【知識#04】ケフィアQ&A
自家製ケフィアづくりで生じる様々な疑問をQ&A形式で紹介。「ヨーグルトとの違いは?」「種菌(グレイン)の入手方法は?」「うまく固まらない」「酢や腐った臭いがする」「グレインの保存方法は?」など、初心者がぶつかる壁と対策を網羅

材料のところでも書きましたが、ケフィアづくりの最初のつまずきポイントはグレインの入手です。
もし隅々まで探しても手に入れられなくて困っている場合は、ご相談ください。

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